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ちょっと役立つコラム
9.292026
障害福祉サービスの加算を新しく取得したい!まず何を確認すればいい?【静岡県の行政書士が解説】

「新しく職員を採用したけれど、算定を検討できる加算はないかな?」
「事業所の体制が変わったので、今まで取っていなかった加算を確認したい」
障害福祉サービス事業所を運営していると、このように新しい加算の算定を検討することがあります。
ただし、加算は名称や単位数だけを見て判断できるものではありません。
職員配置、資格や研修の受講状況、利用者の状態、事業所の実績、実際に行う支援の内容など、加算ごとに算定要件が定められています。
また、指定権者への届出が必要となる加算等もあります。届出の期限や算定開始時期についても、すべての加算で同じ取扱いになるとは限りません。
新しい加算を検討するときは、まず「自分の事業所が算定要件を満たしているか」「届出が必要か」「いつから算定できるのか」を順番に確認していくことが大切です。
最初に確認するのは「自分のサービスで算定できる加算か」
障害福祉サービスにはさまざまな加算がありますが、すべてのサービスで同じ加算を算定できるわけではありません。
生活介護、就労継続支援A型・B型、共同生活援助、居宅介護など、サービスの種類によって報酬体系や対象となる加算は異なります。
厚生労働省では、障害福祉サービス等の報酬告示、留意事項通知、報酬改定に関するQ&Aなどを公表しています。令和8年度にも障害福祉サービス等報酬改定が行われています。
そのため、以前に確認したことがある加算であっても、その情報だけで現在の算定可否を判断するのではなく、算定を検討する時点の最新資料を確認する必要があります。
まずは、現在提供しているサービスについて「どのような加算が設けられているのか」を確認するところから始めましょう。
加算名だけを見て「取れそう」と判断しない
加算の名称を見ると、
「うちでも似た支援をしているから取れそう」
「この資格を持っている職員がいるから対象になるのでは?」
と思うことがあります。
しかし、実際の算定要件は加算によって異なります。
たとえば…
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などが要件として定められている加算があります。
そのため、「職員が一人増えた」「資格を持っている職員がいる」といった一つの条件だけで判断するのではなく、算定したい加算の要件全体を確認し、現在の事業所の状況と照らし合わせることが必要です。
人員配置が関係する加算は、勤務形態まで確認する
職員配置が算定要件に含まれている加算の場合、職員の人数だけで判断できないことがあります。
常勤換算、専従・兼務、勤務時間、職種、資格など、どこまで確認が必要になるかは加算によって異なります。
静岡県が公開している障害福祉サービスの加算関係書式には
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が掲載されています。
人員配置に関係する加算を検討するときは、実際の勤務状況を整理し、算定要件との間にズレがないかを確認しておきましょう。
管理者やサービス管理責任者などが他の職務を兼務している場合も、加算ごとの要件に照らして確認する必要があります。
利用者の状態や実績が要件になっていないか
加算によっては、人員配置だけでなく、利用者の状態や人数、一定期間の実績などが算定に関係します。
その場合には、事業所の職員体制だけを整えれば算定できるとは限りません。
対象となる利用者についてどのような条件があるのか、人数や割合に関する要件があるのか、どの期間の実績を用いるのかなどを、加算ごとに確認します。
また、利用者数等の実績によって基本報酬の区分が決まるサービスについては、通常の「算定単位数が増える加算届」と異なる取扱いが示されている場合があります。
静岡県では、年度途中で新規指定を受けた障害福祉サービスのうち、利用者数等の実績に基づいて基本報酬が決まるものについて、年度途中の実績による区分変更を「各月15日までの届出で当月から適用」とする取扱いを示しています。
「加算や報酬区分の変更はすべて前月15日まで」と一括りにせず、対象となる報酬や加算ごとの取扱いを確認することが大切です。
届出が必要か、必要書類は何かを確認する
算定要件を確認したら、次に指定権者への届出が必要かを確認します。
届出が必要となる場合でも、提出する書類は加算によって異なります。
体制届出書だけではなく、体制等状況一覧表、加算別紙、勤務形態一覧表などの提出が必要となる場合があります。
静岡県では、障害福祉サービスの加算関係書式として、体制届出書、体制等状況一覧表・加算別紙、勤務形態一覧表、提出チェック表を公開しています。
実際に届出を行う場合には、対象となる加算について、最新の様式や添付書類を確認してから準備しましょう。
静岡県内でも、指定権者は同じではない
ここは特に注意したいところです。
静岡県内にある障害福祉サービス事業所だからといって、すべての事業所の指定権者が静岡県とは限りません。
静岡県の案内では、
静岡市に所在する事業所については静岡市、浜松市に所在する事業所については浜松市が指定権者とされています。
また、特定相談支援事業所及び障害児相談支援事業所については、所在地の市役所または町役場が指定権者と案内されています。
そのため、加算の算定を検討するときは、まず自分の事業所の指定権者を確認してください。
この記事で紹介している静岡県の提出期限や提出方法は、静岡県が指定権者となる事業所について公表されている取扱いです。
静岡市、浜松市、市町が指定権者となる事業所については、それぞれの指定権者が公表している案内を確認する必要があります。
「加算届は前月15日まで」と一律に考えない
新しい加算を取得するとき、よく確認しておきたいのが届出日と算定開始時期です。
厚生労働省の留意事項通知では、届出に係る加算等のうち、算定される単位数が増えるものについて、届出が毎月15日以前になされた場合は翌月から、16日以降になされた場合は翌々月から算定を開始する取扱いが示されています。
静岡県でも、静岡県が指定権者となる事業所について、「各種加算届(算定単位数が増加する場合)」は、
各月15日までの届出 → 翌月から適用
と案内しています。
また、静岡県では、提出期限が行政機関の休日に当たる場合には、原則として行政機関の休日の翌日を提出期限としています。
ただし、ここで重要なのは、すべての加算や報酬の届出にこの取扱いがそのまま当てはまるとは限らないということです。
前年度の実績をもとに算定する加算について例外的な取扱いが示されることもあります。厚生労働省も、一定の要件を満たす前年度実績型の加算について、4月中の届出で4月から算定できる取扱いを示した例があります。
また、報酬改定時には通常とは異なる提出期限が示される場合もあります。
したがって、
「加算=前月15日」と覚えるのではなく、算定しようとする加算について、その時点で適用される届出期限を確認する
という考え方が安全です。
加算を取り始めた後も要件の確認が必要
加算は、届出時点だけを確認すれば終わりではありません。
厚生労働省の令和8年度資料でも、月途中に加算を算定するための支援体制を満たさなくなった場合には、その要件を満たさなくなった日から加算を算定しない取扱いが示されています。
また、厚生労働省の留意事項通知では、事業所の体制について加算等を算定できなくなる状況が生じた場合、またはそのことが明らかになった場合には、速やかにその旨を届け出る取扱いとされています。
静岡県も、算定単位数が増える場合などとは別に、「上記以外」の各種加算届については「変更・終了後、速やかに」としています。
たとえば、
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といった場合には、引き続きその加算を算定できるか確認する必要があります。
どの時点から算定できなくなるかについては、対象となる加算の要件や通知等を確認したうえで判断します。
算定要件を満たしていなかった場合はどうなる?
ここも断定的に考えず、慎重に確認したいところです。
厚生労働省の留意事項通知では、加算等の要件に合致していないことが判明し、それまでに当該加算等を算定していた場合には、返還措置を講ずる取扱いが示されています。
そのため、
「届出が受理されたから、今後ずっと算定して大丈夫」
と考えるのではなく、算定開始後も継続して要件を満たしているかを確認しておくことが重要です。
特に、人員配置が変わったときや職員が退職したときには、その変更が算定中の加算に影響しないかを確認しておきましょう。
新しい加算を検討するときの確認順序
新しい加算を検討するときは、次の流れで整理すると確認しやすくなります。
1.自分のサービスで対象となる加算を確認する
まず、現在提供しているサービスについて、最新の報酬告示や通知等を確認します。
2.加算の算定要件を確認する
職員配置、資格、研修、利用者の状態、実績、支援内容など、その加算に関係する要件を確認します。
3.現在の事業所の状況と照らし合わせる
実際の勤務状況や利用者の状況などを整理し、要件を満たしているかを確認します。
4.届出の要否と必要書類を確認する
体制届出書や加算別紙など、何を提出する必要があるのかを確認します。
5.指定権者を確認する
静岡県、静岡市、浜松市、市町のいずれが指定権者となるのかを確認します。
6.算定開始時期と提出期限を確認する
通常の15日ルールが適用されるのか、別の期限や取扱いが示されているのかを確認します。
7.算定開始後の運用も確認する
要件を継続して満たせる体制になっているか、必要となる記録や支援を継続できるかまで確認します。
「何が取れるのか分からない」という段階から確認する
障害福祉サービスの加算は種類が多く、算定要件もそれぞれ異なります。
さらに、報酬改定によって新しい加算が設けられたり、従来の加算の要件が変更されたりすることもあります。
そのため、職員を新しく採用したときや事業所の体制が変わったときは、これまで算定していなかった加算について改めて確認してみるのも一つです。
その際には、
現在の体制で要件を満たしているのか。
追加で整える必要があるものは何か。
どの指定権者へ、いつまでに届け出るのか。
算定開始後も要件を満たし続けられるのか。
ここまで確認してから算定を進めることが大切です。
おばた行政書士事務所では、障害福祉サービス事業所の新規指定申請のほか、加算や体制届、変更届など、指定後の行政手続きについてもご相談を承っています。
「新しい加算を検討しているけれど、何から確認すればいいか分からない」
「職員体制が変わったので、届出が必要か確認したい」
「加算の体制届を準備したい」
といった場合には、現在の事業所の状況を確認しながら整理します。
また、新規指定後の変更届や体制届などについて継続的なサポートをご希望の場合には、顧問契約による対応も行っています。
障害福祉サービスの新規指定申請や、指定後の行政手続きについてお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。

※本記事は、2026年9月時点で公表されている厚生労働省及び静岡県の資料をもとに、障害福祉サービスの加算を検討する際の一般的な確認事項をまとめたものです。個別の加算の算定可否、必要書類、提出期限等は、サービスの種類、加算の内容、事業所の状況、報酬改定等によって異なる場合があります。実際に届出・請求を行う際には、最新の告示・通知・Q&A及び各指定権者の案内をご確認ください。











