ちょっと役立つコラム
11.272023
家庭内で死亡事故は起きるのか?【静岡県の行政書士が解説】
家庭内の事故で亡くなる人はどれくらいなのでしょうか?え?家庭内で事故を起こすなんてあり得ないと思いませんか?
一般的に事故が起こりやすい場所というとどこを思い浮かべますか?
私は、自分が自転車や車に乗っていると事故をするかもしれない…なんて思うのでだいたいが家の外を思い浮かべてしまいます。
しかし、実際、事故が多い場所は家の外ではなく、家庭内つまり家の中での事故のほうが多いのです。
年間約1万3千人、うち65歳以上が約9割です。
厚生労働省の「人口動態統計(2021年)」によると、家庭における不慮の事故で亡くなった人は13,352人でした。交通事故で亡くなった人3,536人の約3.8倍の人が家庭内の事故で亡くなったことになります。家の中だから安全とは決して言えないのが現状です。
家庭内で起きる死亡事故は65~79歳が31.1%、80歳以上が56.7%と、高齢者の割合が9割近くを占めています。
死因としては「不慮の溺死及び溺水」が最も多く、家庭内事故の約4割を占めます。これには浴室内外の気温差が引き起こす「ヒートショック」で心筋梗塞や脳卒中等を発症し、溺死等に至るケースが含まれます。高齢者は入浴時の寒暖差にも注意が必要です。
詳しくはこちらをご参照してください。
家庭内の事故で亡くなる人はどれくらい?|リスクに備えるための生活設計|ひと目でわかる生活設計情報|公益財団法人 生命保険文化センター (jili.or.jp)
令和3年(2021)人口動態統計(確定数)の概況|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
高齢になると、外出頻度は少なくなります。
しかし、家庭内での事故…「居室(リビング)」「玄関」「廊下」「トイレ」…と、考えられないような場所で事故が起こるのです。
また、高齢者は、風邪をひいて外出を控えることによって活動量が減り、運動能力が低下します。その低下レベルを本人が自覚できない程度だとしても、想定できないような場所で躓いてたり、転落する可能性があります。もちろん、私の親もあなたの親も…そして、私もあなたもそうです。
親は、プライドもあるし、子どもに迷惑をかけたくないという思いから「まだまだ大丈夫」と言ってしまいます。そして、長年住み慣れたい家の中では安心しきって油断して生活しています。
子どもとしては、そんな親に代わって、親の最近の対象や生活習慣の変化をチェックしてリスクを明確にすることが大切なのです。
高齢者の家庭内事故を減らすための対策としてこちらをご参照下さい。
たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こりやすい箇所は? | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
高齢者の事故を防ぐために | 消費者庁 (caa.go.jp)
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