ちょっと役立つコラム
1.22024
飲食店での在庫はどれぐらいストックしておけば良いのか?【静岡県の行政書士が解説】
飲食店を開業するにあたり、大事なことは在庫の管理です。
適正な在庫の量をどれぐらい仕入れておけば良いのでしょうか。今回は、飲食店の在庫管理にについて解説します。
適正な在庫の量は業種・業態によって違います。
しかし、それでもひとつの判断の指標はあります。この指標が参考になれば幸いです。
①保存可能期間が短いものはどうすれば良いのか
飲食店では生鮮食品を扱うことが多いです。よってこれらの食材は保存期間が短くなります。メニューにある料理に使う食材は、すべての在庫を持っておくことが理想的です。しかし、すべての食材を均一な量でそろえておく必要はないでしょう。
なぜなら、メニューによって食材の出る数は違うからです。
②注文頻度を調べて在庫を決める
在庫量を決めるもとになる注文頻度を調べるためにはABC分析をおススメします。
ABC分析とは…
売上高、コスト、在庫などの評価軸を一つ定め、それらを多い順にA、B、Cの3つのグループに分け、優先度を決める方法です。この分析はパレートの法則(売上の8割は、全体の2割の商品がもたらしている)が基になっています。
具体的には、以下のようにグループ分けされます
Aグループ | 売上上位7割までに位置する商品群が該当します。多くの利益をもたらす可能性が高いため、機会損失がないよう、多めに在庫をそろえることが基本路線となります。 |
Bグループ | 売上上位7割から9割までに位置する商品群が該当します。多少の利益をもたらす可能性があるため、現状維持が基本路線となります。 |
Cグループ | AグループにもBグループにも属さない、残りの商品群が該当します。利益をもたらさない可能性が高いため、在庫を減らすか撤退することが基本路線となります。 |
これまでの注文実績を基にして「何が人気料理なのか」「人気料理は一定期間に平均どれくらいの量が売れていくのか」「人気のない商品は何か」等をよく分析し、在庫量や発注量の目安にしましょう。
理想の在庫量は3日分であると言われています。しかし、これはトータルな在庫金額ベースで見た場合の指標です。トータルとは、アルコール類、野菜類、魚介類…等様々な在庫を併せたものです。ぱっと見でも分かるようにこれらの在庫は消費期限、賞味期限が違います。よって、すべての在庫を3日分にする必要はないのです。期限の長いものは量を多く、期限の短いものは量を少なくしましょう。
自分のお店の状況をよく分析し、判断することが何よりも重要です。
おばた行政書士事務所では飲食店を開業したいというお客様の夢のお手伝いをさせていただきます。
まずはお気軽にお問い合わせください。