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障害福祉サービスの体制届とは?加算を算定・変更するときに必要な手続き【静岡県の行政書士が解説】

障害福祉サービスの手続きをしていると「体制届」という言葉を目にすることがあります。

ただ、変更届や指定申請と比べると、体制届は少し分かりづらい手続きです。

特に、

「加算を取りたいときに出す書類なの?」
「職員が変わったら毎回必要?」
「今算定している加算を変更するときも提出するの?」

といった点は、実際に事業所を運営している方からも質問が出やすいところです。

体制届は、主に事業所の報酬算定の状況を指定権者へ届け出るための手続きです。

新しく加算を算定するときだけでなく、加算の区分を変更するときや、これまで算定していた加算を算定できなくなったときなどにも確認が必要になります。

この記事では、静岡県内の障害福祉サービス事業所を対象に、体制届が必要になる場面や提出時期、変更届との違いについて解説します。

 

障害福祉サービスの「体制届」とは?

障害福祉サービスの報酬は、障害者総合支援法第29条第3項などに基づき、厚生労働大臣が定める基準によって算定されます。

事業所がどのような人員配置や体制を整えているかによって、算定できる基本報酬や加算などが変わるため、その算定状況を指定権者へ届け出る必要があります。

静岡県では、体制届に関する書式として、主に次の書類が公表されています。

ただし、すべての加算で同じ書類を提出するわけではありません。

算定する加算によっては、加算ごとの別紙や勤務形態一覧表など、要件を確認するための書類が必要になります。

そのため、「体制届を1枚提出すれば終わり」というものではなく、算定したい加算について、どの書類が必要なのかを確認することが大切です。

どんなときに体制届が必要?

静岡県が公表している体制届の提出要否に関する資料では、加算の取得状況や報酬算定区分に変更がある場合に、体制届の提出が必要になることが示されています。

例えば…

・これまで算定していなかった加算を新しく算定する
・現在の加算から、単位数の高い区分へ変更する
・算定していた加算を終了する
・単位数の低い区分へ変更する
・減算が適用されるようになった
・これまで適用されていた減算が解消された

といった場合です。

ここで注意したいのが、職員が変わったからといって、必ず体制届が必要になるわけではないという点です。

職員の入退職や勤務時間の変更があっても、加算の取得状況や報酬算定区分に変更がなければ、体制届が不要となる場合があります。

静岡県の集団指導資料でも、従業員に変更があった場合について、加算の取得状況等に変更がなければ体制届は不要とされています。

反対に、職員の退職や勤務時間の減少によって加算の人員要件を満たせなくなった場合には、体制届が必要になる可能性があります。

大切なのは、単に「職員が変わったか」ではなく、その変更によって、現在算定している報酬や加算に影響が出るかどうかを確認することです。

 

新しく加算を算定するときの提出期限

静岡県では、算定単位数が増加する各種加算届について、原則として各月15日までに提出すると翌月から適用されます。

静岡県の集団指導資料でも、

暦月の15日以前に提出 → 翌月から算定
暦月の16日以降に提出 → 翌々月から算定

という取扱いが示されています。

例えば、10月から新しい加算を算定したい場合には、原則として9月15日までに必要な届出を行うことになります。

「要件を満たしたから、今月から算定できる」と考えてしまうと、請求に影響する可能性があります。

加算を取得するときは、要件を満たす時期だけでなく、体制届の提出期限もあわせて確認しておきましょう。

なお、年度途中で新規指定を受けた事業所において、利用者数などの実績に基づき基本報酬の区分を変更する場合など、通常とは異なる取扱いとなるケースもあります。静岡県では、この場合について各月15日までの届出で当月から適用する取扱いも示されています。

すべての変更を一律に「15日まで」と考えず、変更する内容に応じた確認が必要です。

 

加算の要件を満たさなくなった場合は注意

もう一つ注意したいのが、これまで算定していた加算の要件を満たさなくなった場合です。

例えば…

「加算の対象となる職員が退職した」
「必要な人員配置を満たせなくなった」
「算定している加算の区分を維持できなくなった」

といったケースです。

静岡県の資料では、加算の取得状況が「あり」から「なし」になる場合や、単位数の少ない区分に変更する場合などについては、速やかに体制届を提出することが示されています。

この場合、新しく加算を取得するときとは考え方が異なります。

「次の15日まで待って提出すればいい」というわけではありません。

加算の算定要件を満たしていないにもかかわらず、そのままの区分で請求を続けてしまうと、後から報酬の返還などにつながる可能性があります。

そのため、職員の退職や勤務体制の変更などがあったときには、現在算定している加算に影響がないかを早めに確認することが重要です。

 

体制届を提出するときに確認したいこと

体制届を作成するときは、いきなり書類を書き始めるのではなく、まず現在の状況を整理します。

確認しておきたいのは、主に次のような点です。

①現在、どの加算を算定しているか

まずは現在の体制等状況一覧表や請求内容を確認します。

厚生労働省では、障害福祉サービスの報酬算定構造や体制状況一覧などを公表しています。

現在どの区分で届け出ているのかを確認したうえで、変更後の区分を検討します。

②加算の要件を満たしているか

加算には、それぞれ人員配置、資格、勤務時間、支援内容、記録などの要件があります。

「加算の名前だけを見て、うちでも取れそう」と判断するのではなく、報酬告示や厚生労働省の通知などから要件を確認する必要があります。

③いつから算定するのか

新しく加算を取得する場合は、要件を満たす日と体制届の提出期限を確認します。

提出日によって算定開始月が変わるため、事前のスケジュール確認が大切です。

④必要な添付書類は何か

体制届のほか、体制等状況一覧表、加算別紙、勤務形態一覧表などが必要になることがあります。静岡県では提出チェック表も公開されているため、提出前に確認しておきましょう。

 

「変更届」と「体制届」は別の手続きです

事業所運営では「変更届」という言葉もよく出てくるため、体制届と混同しやすいところです。

静岡県では、通常の変更届については原則として変更後10日以内、算定単位数が増加する各種加算届については各月15日までに提出すると翌月から適用と、それぞれ別の手続きとして提出期限を案内しています。

例えば、職員変更によって指定事項に関する変更届が必要になると同時に、算定している加算にも影響が出る場合には、変更届だけでなく体制届についても確認する必要があります。

「変更届を出したから大丈夫」と考えず、指定に関する変更と報酬算定に関する変更を分けて考えると分かりやすくなります。

 

体制届は「加算を取るとき」だけ確認するものではありません

体制届というと、新しく加算を取得するときだけをイメージしがちです。

しかし、実際には加算の取得だけでなく、区分変更、加算の終了、減算の適用・解消などでも確認が必要になります。

静岡県も、加算の取得状況等について「常に確認」を行うよう案内しています。

特に職員の入退職があったときや勤務時間を変更したとき、事業所の運営体制を見直したときなどは、現在算定している加算に影響がないかを確認しておくことをおすすめします。

 

体制届や加算の手続きでお困りの事業所様へ

障害福祉サービスの加算は種類が多く、サービス種別によって要件や必要書類も異なります。

また、

「この職員配置で加算を算定できるのか」
「体制届が必要な変更なのか」
「いつから加算を算定できるのか」
「どの添付書類を準備すればいいのか」

など、実際に手続きを進めてみると判断に迷うことも少なくありません。

おばた行政書士事務所では、障害福祉サービス事業所の体制届、加算に関する届出、指定申請・変更届などの手続きについてご相談を承っています。

また、事業所を運営していると、体制届以外にも職員変更、運営規程の変更、各種加算、処遇改善加算、実績報告など、年間を通してさまざまな手続きが発生します。

「届出が必要かどうかを、その都度確認するのが大変」
「加算や人員配置について継続的に相談したい」

という事業所様には、顧問契約による継続的なサポートも行っています。

体制届や加算についてお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。

 

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