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サービス管理責任者が突然退職したらどうする?障害福祉事業所が確認すべきこと【静岡県の行政書士が解説】

障害福祉サービス事業所を運営していると、

「サービス管理責任者から突然、退職したいと言われた」

「急な体調不良でサビ管が勤務できなくなった」

「次のサービス管理責任者がまだ決まっていない」

といった事態が起こることがあります。

サービス管理責任者(以下「サビ管」といいます)は、障害福祉サービス事業所の中でも重要な役割を担う職種です。

突然退職することになったからといって、慌てて「もう事業を続けられない」と考える必要はありません。

一方で、「そのうち新しい人を探せばいい」と何も手続きをせずに放置してよいわけでもありません。

サビ管が欠けた場合には、人員基準を満たしているか、変更届が必要か、報酬の減算対象になるか、さらに「やむを得ない事由」による特例を利用できるかなど、確認すべき事項がいくつもあります。

この記事では、静岡県内の障害福祉サービス事業所を想定して、サビ管が突然退職した場合に確認しておきたいポイントを解説します。

※本記事は2026年9月時点の法令、厚生労働省及び静岡県の公表資料を基に作成しています。

そもそもサービス管理責任者は何をする人?

サービス管理責任者は、単に事業所に「名前を置いておけばよい」という職種ではありません。

指定障害福祉サービスの運営基準では、サービス管理責任者が個別支援計画の作成に関する業務を担当することが定められています。

具体的には、利用者の状況についてアセスメントを行い、本人の希望や課題を把握したうえで支援内容を検討し、個別支援計画の作成やモニタリングなど、サービス提供の中心となる業務を担います。

そのため、サビ管が退職すると、

「個別支援計画は誰が作るのか」

「人員基準を満たしているのか」

「今までどおり報酬請求してよいのか」

といった問題が一気に出てきます。

まずは退職日を確認し、その日以降の人員配置を整理することが必要です。

 

最初に確認したいのは「代わりのサビ管を配置できるか」

サビ管が退職することが分かったら、最初に確認したいのは、事業所内や法人内に新たにサビ管として配置できる人がいるかどうかです。

サービス管理責任者になるためには、一定の実務経験だけでなく、原則として基礎研修、実践研修等の研修要件を満たす必要があります。

厚生労働省告示でも、サービス管理責任者について実務経験要件と研修要件が定められています。

そのため、

「長く働いている職員だから」

「福祉経験があるから」

「管理者が兼務すればいいのでは」

という理由だけで、自動的にその人をサビ管として配置できるわけではありません。

新しく配置しようとしている職員について、実務経験や研修修了歴を確認する必要があります。

修了証だけを見るのではなく、これまでの勤務先、業務内容、勤務期間などを整理し、サビ管の実務経験として認められるかを確認することも重要です。

 

サビ管が突然退職した場合、「みなしサービス管理責任者」を配置できることがある

サービス管理責任者が突然退職した場合などには、一定の要件を満たせば「みなしサービス管理責任者」を配置できる場合があります。

厚生労働省告示では、やむを得ない事由によりサービス管理責任者が欠けた場合、サビ管の配置に必要な実務経験要件を満たす者について、その事由が発生した日から1年間、サビ管に必要な研修要件を満たしているものとみなす取扱いが定められています。

つまり、実務経験要件は満たしているものの、実践研修などの研修要件をまだ満たしていない職員でも、一定の場合にはサビ管として配置できるという特例です。

ただし、「サビ管が退職したら、自動的に1年間はみなしサビ管を配置できる」という制度ではありません。

厚生労働省の資料では、「やむを得ない事由」について、サービス管理責任者の退職や病休など、事業者の責に帰さない事由によってサビ管が欠如し、かつ、直ちに新しいサビ管を配置することが困難な場合とされています。

そのため、退職という事実だけで判断するのではなく、退職に至った事情や、すぐに後任を配置することができない状況なのかなども確認する必要があります。

実際にこの取扱いを利用できるかどうかについては、自己判断で進めず、早めに指定権者へ確認しておくことが重要です。

つまり、退職という事実だけを見て判断するのではなく、退職に至った事情や事業所の状況なども含め、特例の対象になるかを確認する必要があります。

サビ管が突然退職した場合には、自己判断でみなし配置を始めるのではなく、早い段階で指定権者に相談しておくことをおすすめします。

 

条件を満たせば最長2年間のみなし配置が認められる場合もある

現在の制度では、一定の条件を満たす場合、みなしサービス管理責任者として配置できる期間が最長2年間となる特例もあります。

対象となるためには、実務経験要件を満たしていることに加えて、サビ管が欠けた時点ですでに基礎研修を修了しており、さらに、サビ管が欠ける以前からその事業所に配置されていることなどが必要です。

厚生労働省告示では、この条件を満たす者について、実践研修を修了するまでの間、欠如した日から最長2年間、サビ管の要件を満たしているものとみなすことができるとされています。

そのため、事業所内に「将来サビ管になってもらう予定で基礎研修を受講している職員」がいる場合には、その職員の研修状況や実務経験を確認してみる価値があります。

普段から次のサビ管候補を育成しておくことが、突然の退職への備えにもなります。

 

サビ管が欠けると「サービス管理責任者欠如減算」の可能性がある

みなし配置などの取扱いができず、人員基準上必要なサビ管を配置できない状態となった場合には、サービス管理責任者欠如減算にも注意しなければなりません。

現在の取扱いでは、サービス管理責任者の人員欠如について減算が適用される場合、減算適用から5か月未満は所定単位数の70%、5か月以上連続する場合は50%となります。

つまり、長期間サビ管不在の状態が続けば、事業所の報酬に大きな影響が出る可能性があります。

ただし、サビ管が退職したその日から直ちに70%になる、という意味ではありません。

厚生労働省の留意事項では、サビ管など一定の人員欠如については、原則として人員欠如となった月の翌々月から、人員欠如が解消される月まで減算するとされています。

ただし、翌月末までに人員基準を満たすことができれば、この減算は適用されない取扱いです。

例えば、9月中にサビ管が退職して人員基準を満たさなくなった場合でも、10月末までに新しいサビ管を配置して基準を満たすことができれば、原則としてサビ管欠如減算には至りません。

だからこそ、「退職者が出た」という事実だけで判断するのではなく、

  • いつから人員基準を満たさなくなるのか
  • 新しいサビ管をいつ配置できるのか
  • みなし配置の対象となる職員がいるのか
  • 減算がいつから適用される可能性があるのか
  • 指定権者への届出は何が必要なのか

を時系列で整理することが重要になります。

 

サビ管が変わったら変更届も忘れずに

新しいサービス管理責任者を配置した場合には、変更届の確認も必要です。

障害者総合支援法では、指定障害福祉サービス事業者について、指定に係る一定の事項に変更があった場合、10日以内に都道府県知事へ届け出ることが定められています。

また、障害者総合支援法施行規則上、指定申請事項にはサービス管理責任者の氏名、住所、経歴などが含まれています。

静岡県が指定権者となる障害福祉サービス事業所についても、静岡県ホームページでは、変更届の提出期限を変更後10日以内としています。

静岡県では、障害者サービスの変更届、参考様式、勤務形態一覧表なども公開されています。

実際にサビ管を変更するときには、変更届だけではなく、勤務形態一覧表や資格・研修・実務経験を確認するための資料など、変更内容に応じた添付書類についても確認しておきましょう。

なお、静岡市に所在する事業所は静岡市、浜松市に所在する事業所は浜松市が指定権者となります。

静岡県のホームページでも、静岡市・浜松市所在の事業所については、それぞれの指定権者へ問い合わせるよう案内されています。

 

個別支援計画への影響にも注意

サビ管が不在となった場合、報酬や変更届だけを確認して終わりではありません。

個別支援計画についても確認が必要です。

運営基準上、個別支援計画の作成に関する一連の業務はサービス管理責任者が担うこととされています。

そのため、サビ管不在期間中に、

「更新時期を迎える利用者はいないか」

「新規利用者の個別支援計画を作成する必要はないか」

「モニタリングが必要な利用者はいないか」

といった点も確認しておかなければなりません。

単に人員表の上でサビ管がいるかどうかだけでなく、実際の支援や個別支援計画に支障が出ないように対応する必要があります。

 

サビ管が突然退職したときは、早めの確認が重要です

サービス管理責任者の突然の退職は、障害福祉事業所にとってかなり大きな問題です。

しかし、退職が決まった段階で状況を整理すれば、次に何をすればよいのかが見えてきます。

重要なのは、「とりあえず求人を出しておこう」だけで終わらせないことです。

現在の職員でサビ管要件を満たす人はいないか、みなしサービス管理責任者の特例を使える可能性はないか、人員欠如減算はいつから発生する可能性があるか、変更届や体制に関する届出が必要ではないかなどを一つずつ確認する必要があります。

特に、みなしサービス管理責任者の取扱いは、退職したから自動的に適用されるものではありません。

事業所ごとの職員構成、研修受講歴、実務経験、退職に至った事情などによって対応が変わります。

 

静岡県の障害福祉事業所の運営・変更届についてご相談ください

おばた行政書士事務所では、静岡県内の障害福祉サービス事業者様から、指定申請だけでなく、開業後の変更届、体制届、加算、事業所運営に関するご相談も承っています。

サービス管理責任者の退職についても、

「この職員を次のサビ管として配置できる?」

「みなしサビ管の対象になる?」

「いつから減算になる?」

「県に何の書類を提出すればいい?」

など、実際の事業所の状況を確認しながら整理することが可能です。

障害福祉サービスは、指定を取って終わりではありません。

開業後も、人員の変更、加算の変更、制度改正、行政から届く通知など、その都度対応が必要になります。

「これって変更届が必要なのかな?」

「行政からメールが来たけれど、うちも対応が必要?」

という小さな疑問が出たときに相談できる窓口として、継続的なサポートをご希望の場合には顧問契約についてもご相談いただけます。

サビ管の退職が決まって対応に迷っている場合は、手続きを後回しにせず

まずはお気軽にご相談ください。

あなたの想いに寄り添いながら、全力でサポートいたします。

 

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