ちょっと役立つコラム

遺産分割協議書とは?どこでもらえる?自分で作成できるのか【静岡県の行政書士が解説】

相続が発生すると、多くの方が「遺産分割協議書」という言葉を耳にします。
しかし実際には、

・どこかでもらえる書類なのか
・専門家に依頼しないと作れないのか
・自分で作成しても大丈夫なのか

といった点が分からず、不安に感じる方が非常に多いのが現実です。

この記事では、行政書士の立場から、遺産分割協議書について簡単に解説します。

 

そもそも遺産分割協議書とは

遺産分割協議書とは、相続人全員で行った遺産分割協議の内容を、書面としてまとめたものです。

相続が発生すると、被相続人(亡くなった方)の財産は、相続人全員の共有状態になります。このままでは、

・不動産の名義変更
・銀行預金の解約・払戻し
・有価証券の名義変更

といった手続きを進めることができません。

そのため、「誰が、どの財産を、どのように相続するのか」を明確にする遺産分割協議書が、実務上ほぼ必須となります。

 

遺産分割協議書はどこかでもらえるのか?

結論から言うと、遺産分割協議書は、役所や法務局などで配布されている書類ではありません。

市区町村役場、法務局、銀行、税務署など、どこに行っても「遺産分割協議書の用紙」が置いてあることはありません。

理由は、相続の内容が一件一件まったく異なり、定型化できないからです。

インターネット上には「ひな形」や「テンプレート」が多数ありますが、あくまで参考資料に過ぎず、すべてのケースに対応できるものではありません。

 

誰かに依頼する必要はあるのか?

遺産分割協議書は、専門家に依頼しなければ無効になる書類ではありません。

相続人全員が内容を理解し、合意していれば、ご自身で作成した遺産分割協議書でも有効です。

ただし、実務上は次のような理由から、専門家に依頼される方が多いのも事実です。

・記載内容に不備があると、銀行や法務局で受理されない
・相続人の記載漏れがあると、遺産分割自体が無効になる可能性がある
・後日「聞いていない」「納得していない」といったトラブルを防ぎたい

 

自分で作成することはできるのか?

遺産分割協議書は、自分で作成することも可能です。

特に、

・相続人が少ない
・財産内容が預貯金のみなどシンプル
・相続人同士の関係が良好

といった場合には、ご自身で作成されるケースもあります。

ただし、実務では、

・財産の特定が曖昧で銀行手続きが進まない
・押印方法を誤ってやり直しになる

といった例が少なくありません。

 

行政書士は何ができて、何ができないのか

ここは非常に重要なポイントです。

行政書士は、紛争性のない相続手続きにおいて、書類作成を業務とする専門家です。

・相続関係説明図の作成
・遺産分割協議書の作成
・金融機関提出用の書類作成
・銀行預金の解約・払戻し手続きの代行(※委任を受けた場合)

といった業務を行うことができます。

一方で、

・相続人同士の利害を調整する行為
・争いが生じている案件への介入

は、行政書士が行うことはできません。

「調整」という言葉が誤解されやすいのですが、行政書士は話し合いをまとめたり、誰かを説得したりする立場ではありません。

あくまで、相続人全員の意思がすでに一致していることを前提に、その内容を適法・適切な書類として形にする役割です。

 

まとめ

・遺産分割協議書は、どこかでもらえる書類ではない
・自分で作成することは可能だが、実務上の注意点が多い
・行政書士は「調整役」ではなく、「書類作成の専門家」
・銀行預金の解約など、相続手続きを代行できる業務もある

遺産分割協議書は、単なる書類のようでいて、その後の相続手続き全体を左右する非常に重要なものです。

「自分で作れるかどうか」だけでなく、後で困らないかどうかという視点で、専門家への相談も検討してみてください。

 

おばた行政書士事務所では遺産分割協議書の作成・銀行の解約代行のサポートを行っています。

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