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1.202026
遺産分割協議書とは?どこでもらえる?自分で作成できるのか【静岡県の行政書士が解説】

相続が発生すると、多くの方が「遺産分割協議書」という言葉を耳にします。
しかし実際には、
・どこかでもらえる書類なのか
・専門家に依頼しないと作れないのか
・自分で作成しても大丈夫なのか
といった点が分からず、不安に感じる方が非常に多いのが現実です。
この記事では、行政書士の立場から、遺産分割協議書について簡単に解説します。
そもそも遺産分割協議書とは
遺産分割協議書とは、相続人全員で行った遺産分割協議の内容を、書面としてまとめたものです。
相続が発生すると、被相続人(亡くなった方)の財産は、相続人全員の共有状態になります。このままでは、
・不動産の名義変更
・銀行預金の解約・払戻し
・有価証券の名義変更
といった手続きを進めることができません。
そのため、「誰が、どの財産を、どのように相続するのか」を明確にする遺産分割協議書が、実務上ほぼ必須となります。
遺産分割協議書はどこかでもらえるのか?
結論から言うと、遺産分割協議書は、役所や法務局などで配布されている書類ではありません。
市区町村役場、法務局、銀行、税務署など、どこに行っても「遺産分割協議書の用紙」が置いてあることはありません。
理由は、相続の内容が一件一件まったく異なり、定型化できないからです。
インターネット上には「ひな形」や「テンプレート」が多数ありますが、あくまで参考資料に過ぎず、すべてのケースに対応できるものではありません。
誰かに依頼する必要はあるのか?
遺産分割協議書は、専門家に依頼しなければ無効になる書類ではありません。
相続人全員が内容を理解し、合意していれば、ご自身で作成した遺産分割協議書でも有効です。
ただし、実務上は次のような理由から、専門家に依頼される方が多いのも事実です。
・記載内容に不備があると、銀行や法務局で受理されない
・相続人の記載漏れがあると、遺産分割自体が無効になる可能性がある
・後日「聞いていない」「納得していない」といったトラブルを防ぎたい
自分で作成することはできるのか?
遺産分割協議書は、自分で作成することも可能です。
特に、
・相続人が少ない
・財産内容が預貯金のみなどシンプル
・相続人同士の関係が良好
といった場合には、ご自身で作成されるケースもあります。
ただし、実務では、
・財産の特定が曖昧で銀行手続きが進まない
・押印方法を誤ってやり直しになる
といった例が少なくありません。
行政書士は何ができて、何ができないのか
ここは非常に重要なポイントです。
行政書士は、紛争性のない相続手続きにおいて、書類作成を業務とする専門家です。
・相続関係説明図の作成
・遺産分割協議書の作成
・金融機関提出用の書類作成
・銀行預金の解約・払戻し手続きの代行(※委任を受けた場合)
といった業務を行うことができます。
一方で、
・相続人同士の利害を調整する行為
・争いが生じている案件への介入
は、行政書士が行うことはできません。
「調整」という言葉が誤解されやすいのですが、行政書士は話し合いをまとめたり、誰かを説得したりする立場ではありません。
あくまで、相続人全員の意思がすでに一致していることを前提に、その内容を適法・適切な書類として形にする役割です。
まとめ
・遺産分割協議書は、どこかでもらえる書類ではない
・自分で作成することは可能だが、実務上の注意点が多い
・行政書士は「調整役」ではなく、「書類作成の専門家」
・銀行預金の解約など、相続手続きを代行できる業務もある
遺産分割協議書は、単なる書類のようでいて、その後の相続手続き全体を左右する非常に重要なものです。
「自分で作れるかどうか」だけでなく、後で困らないかどうかという視点で、専門家への相談も検討してみてください。
おばた行政書士事務所では遺産分割協議書の作成・銀行の解約代行のサポートを行っています。
まずはお気軽にお問い合わせください。












