ちょっと役立つコラム
5.52025
実は気になる?抹茶と法律の関係【静岡県の抹茶好き行政書士が解説】

抹茶が好きな方は多いと思います。お菓子に、ドリンクに、お料理に——身近な存在になった抹茶ですが、ふと「抹茶って何か法律に関係あるのかな?」と思ったことはありませんか?
今回は、抹茶に直接関わる法律はあるのか、そしてどんなルールのもとに私たちの元へ届いているのかを、やさしくご紹介します。
「抹茶に関する法律」はあるの?
実は、「抹茶」にだけを対象にした法律は存在していません。ただし、抹茶を含むお茶や食品に関しては、さまざまなルールが関係してきます。
食品表示法と抹茶
まず大事なのは「食品表示法」。抹茶も「食品」のひとつなので、原材料名、原産地、賞味期限などを表示する義務があります。
たとえば、外国産の抹茶を使っていながら「国産抹茶」と記載すれば、これは違法になります。消費者に誤解を与える表示は禁止されているのです。
業界の自主基準もあります
公益社団法人 日本茶業中央会では、「緑茶の表示基準」というガイドラインを定めています。これは法律ではないものの、業界として正確な情報提供をしようという取り組みです。
たとえば、「抹茶風味」と「抹茶使用」では意味が異なりますし、製法や原料の違いが表示にどう関わるかも細かく定められています。
お茶を支える法律もあります
2011年に「お茶の振興に関する法律」が制定されました。お茶の消費拡大や文化継承、生産者支援を目的とした法律で、抹茶もこの対象に含まれます。
これにより、抹茶の輸出支援やブランド化、海外でのプロモーション活動も後押しされています。
茶業及びお茶の文化の振興に関する基本方針について【農林水産省】
広告・ラベル表示には注意が必要
「景品表示法」という法律では、実際と異なる内容を広告に使うことを禁止しています。
たとえば、ほんの少ししか抹茶が入っていないのに「濃厚抹茶!」と誤解を招くような表現をすれば、問題になる可能性があります。
まとめ
抹茶に直接関係する法律はないものの、食品としてのルールや業界基準、そして日本のお茶文化を守る法律によって、しっかりと支えられています。
ふだん何気なく手に取っている抹茶製品も、実はこうした「見えないルール」の中で私たちの元に届いているのですね。
抹茶好き行政書士としては、こうした制度や表示ルールの背景を知ることで、「表示内容は本当に正確かな?」と気にしてみる視点も大切だと感じています。
おばた行政書士事務所は、抹茶が好き過ぎて抹茶色の事務所と抹茶色の車で活動しています。
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