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ちょっと役立つコラム
1.122026
障害福祉サービスとしての就労継続支援A型とは【静岡県の行政書士が解説】

就労継続支援A型は、障害のある方が「働く」ことを通じて社会参加し、将来的に一般就労を目指すための障害福祉サービスです。
この制度は、「福祉」と「雇用」を組み合わせた、とても特徴的な仕組みになっています。
これからA型事業所の開業を考えている方にとって、この制度を正しく理解することは何よりも重要です。
なぜなら、A型は単なる福祉施設ではなく、「雇用を伴う福祉サービス」だからです。
就労継続支援A型とは何か
就労継続支援A型は、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスのひとつです。
対象となるのは、一般企業で働くことが現時点では難しいものの、「雇用契約を結んで働く力」はある障害のある方です。
最大の特徴は、利用者と事業所が雇用契約を結ぶ点にあります。
A型の利用者は「訓練生」ではなく、「労働者」として働きます。つまり、事業所は利用者に対して最低賃金以上の給与を支払い、労働時間の管理や労働法令の遵守が求められます。
一方で、A型は通常の会社ではありません。
障害のある方が安定して働けるよう、支援を行うことが制度の目的です。
この「雇用」と「支援」を同時に行う点が、A型の本質です。
B型との違い
よく比較されるのが「就労継続支援B型」です。
B型では、利用者は雇用契約を結びません。
工賃という形で報酬を受け取り、比較的短時間・柔軟な働き方ができます。
これに対してA型は、雇用契約を結び、原則として最低賃金が保証されます。
そのため、利用者にとっては収入が安定しやすく、より「働く」に近い形になります。
事業者側から見ると、A型はB型よりもはるかに責任が重く、制度の管理も厳格になります。
なぜ国はA型という制度を作ったのか
A型の制度がある理由はとてもシンプルです。
「いきなり一般企業で働くのは難しいけれど、支援があれば雇用契約のもとで働ける人がいる」
こうした方々に、段階的な就労の場を提供するためです。
A型は、
福祉施設 → A型 → 一般就労
というステップの「中間地点」の役割を担っています。
A型事業所は何をしている場所か
A型事業所は、単に作業をさせる場所ではありません。
事業所の役割は大きく3つあります。
1つ目は、仕事を用意すること。
利用者が実際に働ける業務(製造、軽作業、清掃、飲食、IT業務など)を確保します。
2つ目は、雇用管理を行うこと。
勤務時間の管理、賃金の支払い、労務管理を行います。
3つ目は、就労支援を行うこと。
体調や特性に配慮しながら、仕事を続けられるよう支援します。
この3つを同時に行うのがA型事業所です。
A型事業所の収入の仕組み
A型事業所の運営は、次の2つの収入で成り立っています。
ひとつは、障害福祉サービスとしての給付費(報酬)。
もうひとつは、利用者が行った仕事の売上(事業収入)です。
国の給付費は「支援の対価」であり、事業収入は「労働の対価」です。
この2つを組み合わせて、利用者の賃金、職員の給与、事業所の運営費を支払います。
A型が「経営が難しい」と言われるのは、このバランスを取る必要があるからです。
A型は「福祉施設」であり「事業」でもある
A型事業所は、
・福祉サービス
・雇用事業
この2つを同時に行う、非常に特殊な制度です。
どちらか一方に偏ると制度違反になります。
「福祉だから赤字でもいい」わけでもなく、
「事業だから利益だけを追えばいい」わけでもありません。
このバランスを取ることが、A型運営の最大のポイントです。
A型を始めるには指定が必要
就労継続支援A型を運営するには、自治体から「指定」を受ける必要があります。
これは、「この事業所は制度の要件を満たしています」と行政に認めてもらう手続きです。
指定を受けるには、
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がすべて制度に適合している必要があります。
制度を理解してから開業することが重要
A型事業所の開業で最も多い失敗は、
「制度をよく分からないまま始めてしまうこと」です。
どの福祉施設でも言えることですが、開業して終わりではありません。
指定後も、制度に沿った運営が続けられるかどうかが問われます。
だからこそ、制度を正しく理解し、無理のない事業設計を行うことが、安定した運営への第一歩になります。
就労継続支援A型は、障害のある方にとっても、事業者にとっても、とても重要な社会インフラです。
制度を正しく理解したうえで取り組むことで、はじめて持続可能な事業になります。
開業を検討されている方は、まずはA型という制度そのものをしっかり把握することから始めてみてください。
就労継続支援A型の開業をご検討の方へ
就労継続支援A型は、制度・労務・事業運営が複雑に絡み合う、専門性の高い障害福祉サービスです。
「やりたい」という想いだけで始めることもできますが、制度を正しく理解し、無理のない形で事業を設計できるかどうかで、その後の運営は大きく変わります。
弊所は、障害福祉サービス分野を専門とする行政書士事務所として、A型事業所の開業・指定申請から、その後の運営に関するご相談まで一貫してサポートしています。
これからA型事業所の立ち上げを検討されている方、制度の読み取りや申請準備に不安を感じている方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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