ちょっと役立つコラム

「うちは口約束で大丈夫」は本当に大丈夫?──契約書を作っておく意味【静岡県の行政書士が解説】

「昔からの知り合いだから、契約書なんて必要ないよ」
「そんな大げさな書面を作るような関係じゃないし…」
「トラブルになったらその時考えるよ」

そんなふうに思って、つい契約書を作らずに済ませてしまう方は少なくありません。
ですが、口約束だけで物事を進めることには、実は大きなリスクがあることをご存じでしょうか?

この記事では、実際にあったトラブルの事例をご紹介しながら、契約書の大切さについてお伝えします。そして最後に、「自分も契約書を作っておこうかな」と思った方に向けたご案内もしていますので、ぜひ最後までご覧ください。

よくあるトラブル①:貸したはずの駐車場が返ってこない?

ある日、ある個人事業主のAさんからこんな相談を受けました。

「知り合いのBさんに、自宅前のスペースを『月1万円でいいよ』と口約束で貸してたんですが、こちらの都合でやめたくなって…。でも『そんな約束はしてない』『急に言われても困る』と返してくれなくて…」

実はこのような「貸したつもり・借りたつもり」のトラブルは非常に多いのです。
契約書がなければ、お互いの言い分のどちらが正しいのか判断がつきません。たとえ家族や友人であっても、後から「言った・言わない」で揉めることは十分あり得るのです。

よくあるトラブル②:事業パートナーとの認識のズレ

もうひとつ、起業支援の場面でよくあるご相談です。

「Cさんという友人と一緒に事業を始めることになり、『資金は出すけど、運営は任せるよ』と口頭で合意していました。ところが事業が軌道に乗ると、Cさんが『自分にも意思決定の権利があるはずだ』と主張してきて…」

こちらも契約書を交わしていなかったため、どこまでが出資の範囲で、どこからが経営判断なのか、曖昧なままトラブルに。
結局は共同経営を解消することになり、精神的にも金銭的にも大きな負担になってしまいました。

「信頼している相手だからこそ、契約書が必要です」

契約書を作ることは、決して「相手を疑っているから」ではありません。

むしろその逆。
**「あとから誤解や揉めごとが起きないように、きちんと約束を書面にしておこう」**という、前向きな意思表示でもあるのです。

「言ったつもりだったけど、相手には伝わっていなかった」
「お互いの認識が微妙にズレていた」
契約トラブルの多くは、“悪意がない誤解”から生まれています。

だからこそ、口頭ではなく「文章」で残しておくことが大切なのです。

契約書があると、こんな安心があります

  • どんな内容の約束をしたのかがはっきりわかる

  • 契約内容をあとから見返せる

  • トラブルになったときに立場を守れる

  • 支払い時期や金額など、お互いの責任が明確になる

  • 第三者に見せることで信頼性が上がる(融資・助成金・審査など)

実は、「契約書がなかったばかりに、あとで大きな損をした…」という方は少なくありません。
逆に、たった1枚の契約書が、あなたの事業や人間関係を守ってくれることもあるのです。

テンプレートの使い回しで大丈夫?

ネット上には無料で使える契約書のテンプレートもたくさん出回っています。
けれども、注意が必要です。

なぜなら、契約は“ひとつとして同じ内容がない”からです。

たとえば、飲食店の業務委託と、アパートの賃貸契約とでは、内容も重要ポイントも全く異なります。テンプレートをそのまま使ってしまうと、「うちには合っていなかった…」という結果になることも。

ですから、できればご自身の状況に合った内容で、必要な条文が過不足なく盛り込まれた契約書を準備するのが理想です。

契約書を作りたいけど、どうしたらいい?

「必要だとは思っていたけれど、なかなか一歩を踏み出せなかった」
「専門家に頼むほどのことじゃないと思っていた」
「でも、やっぱりトラブルは避けたい」

そんな方のために、契約書作成をサポートしています

たとえば…

  • シンプルな貸し借りに関する契約書

  • 個人事業同士の業務委託契約書

  • 出資や共同事業に関する契約書

  • 使用貸借や土地の貸付契約書

  • その他、口約束で済ませてきたことの“書面化”

など、内容をお聞きした上で、あなたにぴったりの形をご提案いたします。

まずはお気軽にご相談ください

「どんな契約書を作ればいいのかわからない」
「契約書って高そうで…」
「テンプレートを使ってみたけど不安」

そんな方も大丈夫です。
ご相談だけでも可能ですので、気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

契約書は、あなたとあなたの大切な相手を守るためのツールです。
“もしも”に備える第一歩として、今できることを始めてみませんか?

もし、書き方に迷っていたり、「これで大丈夫かな?」と少しでも不安がある場合は、専門家にご相談ください。

まずはお気軽にご相談ください。

あなたの想いに寄り添いながら、開業という大きな一歩を全力でサポートいたします。

 

おばた行政書士事務所へのお問い合わせはこちらから

関連記事

ページ上部へ戻る